山形県スーパーマーケット店舗数ランキング(2024年1月)
ドライブをしていると、ご当地スーパーでその場所に来たことを実感することがあります。新潟の「原信」、福島の「リオン・ドール」、秋田の「いとく」、などなど・・・ さて、山形県出身・山形県在住の私ですが、私の生活圏にも複数のスーパーマーケットチェーンがあり、「どこのスーパーが安い」とか「どこのスーパーは魚がうまい」とか「どこのスーパーは惣菜がうまい」だとかは鉄板の話題です。生活に密着した存在であるスーパーマーケットだからこそ、地元密着系から全国大手まで、さまざまなタイプのスーパーが同じ土俵でしのぎを削っているように感じられ、興味深いものがあります。そこで今回は、山形県内のスーパーマーケットを調べ、系列ごとの店舗数ランキングを作成してみました。
まずはじめに「iタウンページ」の「スーパー・生協」というカテゴリに掲載されている事業所から県内のスーパーのチェーン店をリストアップしました。その後、そのスーパーの公式サイトの店舗情報から店舗数を確認しました。以下、細かい注意点です。
- インターネットによる調査は、2024年1月22日から1月29日の間に行いました。よって、店舗数や以下の情報は、その時点でのものです。
- 店舗の名称が異なる場合でも、同一の会社が運営しているもの(マックスバリュとイオンなど)は合算しています。
- いわゆるホームセンターやドラッグストアの中には食品を扱う店舗もありますが、今回は除外しています。
- 今回は、山形県内の店舗数のみを計数しています。県内に本社がある企業でも、県外店舗の店舗数は合算していません。県外に本社がある企業も入れていますが、店舗数は山形県内の店舗数となっています。
- 市町村別の店舗数を点で図示していますが、点の位置は店舗の位置ではありません(市町村の中心付近に図示)。なお、図示にはフリーソフトのMANDARA10を使用しています。
市町村の位置と村山/置賜/最上/庄内の地域区分が分からない方のために、一応、山形県ホームページに掲載されている地図を載せておきます(転載元)。
頭が長くなりましたが、それでは、第1位から順に見ていきましょう。
第1位 ヤマザワ(44店舗)
- 運営会社:株式会社ヤマザワ
- 本社所在地:山形県山形市あこや町三丁目8番9号
- 公式サイト:https://yamazawa.co.jp/
- 県内展開エリア:村山・置賜・庄内・最上
- 県内44店舗 18市町村/全35市町村
<ヤマザワについて>
- 第1位は、山形県民なら誰もが知っている「ヤマザワ」です。本社は山形市で、村山地方を中心に全県に展開しています。宮城県にも店舗を展開していて、秋田県の「よねや」を併合したことで秋田にも進出しました。
- 1952年に東根市神町に山澤進さんが「山澤薬局」を開業したのが始まりで、1962年には山形駅前にスーパーマーケットを開店しました。今では普通の総合スーパーです。
- CMの「健康元気、ヤマザワ」のフレーズはあまりにも有名ですね。
- 薬局が始まりだったこともあり、系列会社の「ヤマザワ薬品」は、「ドラッグヤマザワ」や「ヤマザワ調剤薬局」を運営しています。また、「サンコー食品」という牛乳などを生産する会社は系列会社で、サンコー食品の商品はヤマザワで買うことができます。
- ニチリウグループに加盟しており、「くらしモア」の商品が買えます。
- 一部の大きめの店舗には「軽食ひまわり」という軽食コーナーがあり、安いラーメンなどが人気です。
第2位 イオン/マックスバリュ/ザ・ビッグ(31店舗)
- 運営会社:イオン東北株式会社
- 本社所在地:秋田県秋田市土崎港北1丁目6番25号
- 公式サイト:https://aeontohoku.co.jp/
- 県内展開エリア:村山・庄内・最上・置賜
- 県内31店舗 16市町村/全35市町村
<イオン系スーパーについて>
- 第2位は、イオン東北が運営するスーパー。大型ショッピングモールの「イオン」が7店舗、通常のスーパーの「マックスバリュ」が22店舗、ディスカウントストア(スーパーとの違いは?)の「ザ・ビッグ」が2店舗です。イオングループの企業同士では店名を共通で使用していて、「イオン」「マックスバリュ」「ザ・ビッグ」はイオン東北が運営している店舗以外にも全国のイオングループの会社が運営しています。
- その歴史は複雑で、公式サイトやWikipediaを読んでもよく分かりません。秋田市の「つるまい」、横手市の「羽後ショッピング」、酒田市の「マルイチ」、米沢市の「かくだい」などの地域スーパーが母体となりながら、全国規模のグループであるジャスコグループ→イオングループのもとに集まっていって(吸収されていって?)できたのがイオン東北のようです。その過程で、もちろん新店舗を出店したり、他のスーパーを吸収したりもしているので、さらに複雑です。私はかつて「ジャスコ」だった「イオン」、かつて「サティ」だった「イオン」、かつて「ウエルマート」だった「マックスバリュ」も知っています。
- ヤマザワよりは店舗数が少ない一方で、ヤマザワやヨークベニマルの出店していない遊佐町・真室川町・最上町・白鷹町にもマックスバリュはあり、ちょっと意外なところにある印象です。鶴岡市から新潟県村上市に入るところの鼠ヶ関にもマックスバリュがあります。
- イオングループなので、「トップバリュ」の商品が買えます。
第3位 ヨークベニマル(22店舗)
- 運営会社:株式会社ヨークベニマル
- 本社所在地:福島県郡山市谷島町5番42号
- 公式サイト:https://yorkbenimaru.com/
- 県内展開エリア:村山・置賜・最上
- 県内22店舗 11市町村/全35市町村
<ヨークベニマルについて>
- 第3位は、福島県郡山市に本社のある「ヨークベニマル」です。1947年に郡山市で創業した「紅丸商店」が始まりで、1972年には山形県にも進出、1973年にはイトーヨーカ堂と業務提携を開始して社名を「(株)ヨークベニマル」へ。2006年に「セブン&アイ・ホールディングス」の完全子会社となりました。ロゴはイトーヨーカドーと同じ鳩のマークですが、色が少し違います。
- 福島県郡山市を中心に、南東北と北関東に出店しているヨークベニマルですが、郡山から遠いからか、庄内地方には店舗がありません。
- 毎月1日~3日の「ヨークベニマル いち・に・さんの市」は有名ですね。
- セブン&アイということで、nanacoが使えたり、「セブンプレミアム」の商品が買えたりします。
- 多くの店舗では、店舗前に古紙・古新聞・雑誌・段ボールやペットボトルなどのリサイクルボックスが設置されていて、たくさん投入すればエコポイントがもらえ、エコポイントがたまるとnanacoポイントがもらえます。
第4位 おーばん(20店舗)
- 運営会社:株式会社おーばん
- 本社所在地:山形県天童市乱川3丁目12-1
- 公式サイト:https://www.oh-ban.com/
- 県内展開エリア:村山・置賜
- 県内20店舗 11市町村/全35市町村
<おーばんについて>
- 第4位は、村山・置賜地域にのみ出店しているスーパー「おーばん」です。本社は天童市ですが、創業地は尾花沢市です。もともとは肉屋だったいうことで、ロゴは牛と豚のマークです。今は何でも売っている普通のスーパーです。
- 「肉のおーばん」の創業は1972年、株式会社スーパーおーばんの設立は1984年で、平成に入ってから徐々に店舗数を増やしました。2010年には長井市に本社のあったスーパー「うめや」とともに「おーばんホールディングス」を設立、2023年にはおーばんHDがおーばんとうめやを吸収して、完全に合併しました。置賜地方のうめや6店舗を吸収したことで、一気に置賜進出が進んだ形となりました。
- 「CGCグループ」に加盟しており、CGCの商品が買えるほか、レシピが載ったフリーペーパー「ふれ愛交差点」がもらえます。また、プリペイドカード「CoGCa(コジカ)」が使えます。
- 佐渡ヶ嶽親方(先代の琴ノ若、現在の琴ノ若の父)が尾花沢市出身ということもあり、おーばんの社長は佐渡ヶ嶽部屋の後援会会長を務めていて、企業・店舗全体で、佐渡ヶ嶽部屋を応援しています。店舗には佐渡ヶ嶽部屋関連のポスター・看板などが多数掲出されていて、佐渡ヶ嶽部屋の力士が好成績を収めたり昇進したりすると、セールが行われることがあります。
- ちなみに、旧・うめやは、元サッカー選手の渡部博文さん(現在はレノファ山口の社長)の実家でもありました。旧うめやの情報がネット上に少なく、おーばんのサイトに少し載せてもらえないかなあと思いました。
- 「電子たまご」など、「電子」とつく商品がたくさん売っています。
第5位 業務スーパー(12店舗)
- 運営会社:株式会社神戸物産(フランチャイズ本部)
株式会社オーシャンシステム(フランチャイジー) - 本社所在地:【神戸物産】兵庫県加古川市加古川町平野125番1
【オーシャンシステム】新潟県三条市西本成寺二丁目26番57号 - 公式サイト:【業務スーパー】https://gyomusuper.jp/index.php
【オーシャンシステム】https://www.ocean-system.com/ - 県内展開エリア:村山・置賜・庄内・最上
- 県内12店舗 10市町村/全35市町村
<業務スーパーについて>
- 第5位は、全国チェーンの「業務スーパー」です。大容量の冷凍食品・加工食品・調味料・飲料等を中心に販売していますが、生鮮食品も少しですが取り扱っています。「業務スーパー」とは言うものの、コストコ等と比べればそこまで多量の商品というわけでもなく、一般家庭で購入しても全然大丈夫な量だと思います。
- フランチャイズ本部は株式会社神戸物産ですが、山形県内の店舗は新潟市に本社がある株式会社オーシャンシステムがフランチャイジーとなっているようです。ただし、そのうち東根店・山形川西店は、さらに別会社がオーシャンシステムとフランチャイズ契約を結んで運営しているようです。
- 神戸物産は、1981年に兵庫県加古川市で創業した「フレッシュ石守」が始まりで、2001年に「業務スーパー」のフランチャイズ事業を開始したそうです。その1号店のフランチャイジーになったのが株式会社オーシャンシステムで、1号店は新潟県燕市にあったそうです。その後、業務スーパーはどんどん拡大し、全国にフランチャイズで店舗を増やしました。オーシャンシステムは現在、新潟県のほか、北海道と秋田・山形・宮城・福島・茨城・群馬・長野・富山の各県で業務スーパーの運営を行っているそうです。山形県への進出は2006年でした(鶴岡店)。
- 12店舗しかないものの、県内4地域すべてに店舗があり、概ね都市部にバランスよく出店しているといえそうです。
第6位 コープ/こぴあ(11店舗)
- 運営法人:生活協同組合共立社
- 本部所在地:山形県鶴岡市宝田1丁目3-23
- 公式サイト:https://www.yamagata.coop/
- 県内展開エリア:庄内・村山
- 県内11店舗 3市町村/全35市町村
<コープ/こぴあについて>
- 第6位は、緑地に白または黄の字で「COOP」と書かれた看板でおなじみの「コープ」。一部店舗は「こぴあ」という店名となっています。運営しているのは生活協同組合共立社で、本部は鶴岡市にあります。
- 「COOP」「コープ」は「生活協同組合」(生協)の略称として全国的に使われています。生活協同組合は株式会社とは異なる組織で、消費者・利用者も含めた人々が組合員となってお金を出資することで運営されている組織です。そのため、他県にも「COOP」「コープ」と書かれたスーパーはたくさんありますが、運営している生協はそれぞれ異なります。
- 生活協同組合共立社は、1955年の鶴岡生協が始まりで、現在では組織としては全県へ拡大しています。スーパーマーケットのほか、宅配や共済、葬祭事業などさまざまな事業を行っています。スーパー(共立社では「くらしのセンター」と呼んでいるようです)としては鶴岡・酒田・山形の3市でのみ展開していて、鶴岡に1店舗の「こぴあ」、酒田に1店舗の「こぴあコープ」があるほかは、「コープ」という店名となっています。
第7位 週末びっくり市(9店舗)
- 運営会社:株式会社野川食肉食品センター
- 本社所在地:山形県天童市万代1番2号
- 公式サイト:https://nogawa-bikkuriichi.com/
- 県内展開エリア:村山・置賜・最上・庄内
- 県内9店舗 8市町村/全35市町村
<週末びっくり市について>
- 第7位(次のAコープとタイ)は、赤色の「肉」という大きな看板でおなじみの「びっくり市」です。本社のある天童市を中心に、村山地方に6店舗、最上・庄内・置賜に1店舗ずつ、宮城県に2店舗を展開しています。
- 野川商事グループの源流は、1884年に大豆商を始めた野川元治さんということで、野川一家がさまざまな業種に進出したことでグループを拡大させていったそうです。びっくり市の1号店(天童店)のオープンは1970年代後半のようです。
- このスーパーの最大の特徴は、金・土・日しか営業しないという点です。だから「週末」と店名に付いています。
- 肉が一番の売りで、売場面積も広く、多様な種類・部位が売られていて、対面量り売りなども行われています。でも、魚もたくさん売られていますし、それ以外の商品も売っている普通のスーパーです。まあ、一つ一つの商品の量はちょっと多めな気がします。
- 「びっくり市」という呼び方をする人が多いですが、「野川」とか「肉屋」とか呼ぶ人もいます。
- なぜか山形県内の道の駅・産直・土産物屋にやたらと売っている乾麺の「やっぱり旨い油そば」や「鳥中華」を製造している「みうら食品」は、同じ野川商事グループの会社です。また、天童では「てんきゅう」の愛称で知られる仕出し・給食業の「天童給食センター」も、同じ野川商事グループの会社です。
第7位 Aコープ(9店舗)
- 運営会社:株式会社Aコープ東日本
- 本社所在地:神奈川県横浜市泉区中田南3-2-38
- 公式サイト:https://www.acoop-east-t.jp/
- 県内展開エリア:庄内
- 県内9店舗 4市町村/全35市町村
<Aコープについて>
- 第7位タイは、山形県では庄内地方にのみ展開しているAコープ。「Aコープ」は農業協同組合の購買部門の名称として全国的に使われている店名とのことで、山形県では神奈川県に本社のある「株式会社Aコープ東日本」が展開しています。同社は、神奈川県・東京都・埼玉県・群馬県・宮城県・山形県・岩手県・秋田県でAコープを運営しています。
- (株)Aコープ東日本は、2021年に「(株)エーコープ関東」・「(株)Aコープ東北」・「全農クミックス(株)」の3社が合併して発足したそうです。その「(株)Aコープ東北」は、2018年に「(株)Aコープ北東北」・「(株)エーコープ宮城」・「(株)エーコープ庄内」の3社が合併して発足したもので、そのうち「(株)エーコープ庄内」は平成9年に設立された会社だそうです。それ以前の歴史についてはネット上で情報が見つかりませんでした。
- 農協系とは言っても、魚や加工食品や菓子など、農産物以外も普通に売っています。
- 庄内に9店舗とは言いつつ、鶴岡や酒田の中心部には店舗がなく、温海・藤島・羽黒・八幡・立川などに店舗があります。
- なお、鶴岡・藤島・余目で「プリエール」という葬儀場も運営しています。
第9位 主婦の店(ふ~しゃ)(8店舗)
- 運営会社:株式会社主婦の店鶴岡店
- 本社所在地:山形県鶴岡市美咲町37-17
- 公式サイト:http://www.fu-sha.com/index.html
- 県内展開エリア:庄内(鶴岡市のみ)
- 県内8店舗 1市町村/全35市町村
<主婦の店について>
- 第9位は鶴岡市のご当地スーパー「主婦の店」です。なかなかインパクトのある店名ですが、主婦以外の客もたくさんいます。会社名は「主婦の店鶴岡店」で、ここでの「鶴岡店」は店名ではなく会社名の一部です。店舗はすべて鶴岡市内なので、鶴岡店という店舗はありません。
- 1957年に福岡県から始まった「主婦の店」運動というのがあったらしく、全国のご当地の小売店にスーパーマーケットという形態を広めていったのだそうです。そうしてできたのが「主婦の店全国チェーン」というグループ。ちなみに、かの「ダイエー」も草創期は「主婦の店」だったのだそうです。「主婦の店鶴岡店」は、1963年に鶴岡市の銀座通りで創業したのが始まりです。主婦の店全国チェーンは1998年に解散したそうですが、現在も日本各地に「主婦の店」は生き残っているそうですよ。
- ロゴマークは風車です。この店自体も、「主婦の店」や「主婦」と呼ぶ人もいますが、「風車」と呼ぶ人もいます。そもそも主婦の店全国チェーンの共通ロゴマークが風車だったそうです。
- 看板には、「主婦の店」と書いてあったり「Shufu No Mise」とローマ字で書いてあったり「ふ~しゃ」と書いてあったりします。男女共同参画社会の現代において「主婦の店」という店名もどうなのかとも思いますが、店名が定着しているので変えるのもどうかという気もします。そのへんからローマ字表記になったりしているんですかね。
- おーばんと同様に「CGCグループ」に加盟しているので、CGCの商品が買えたり、「CoGCa」カードが使えたり、「ふれ愛交差点」がもらえたりします。
第10位 マルホンカウボーイ(7店舗)
- 運営会社:本間物産株式会社
- 本社所在地:山形県飽海郡遊佐町比子字白木23番362
- 公式サイト:http://www.maruhoncowboy.com/
- 県内展開エリア:庄内・最上・置賜
- 県内7店舗 5市町村/全35市町村
<マルホンカウボーイについて>
- 第10位(次のト一屋とタイ)は、マルホンカウボーイです。店名は「マルホンカウボーイ」だったり「マルホンマート」だったり「マルホンプラス」だったりします。山形県内は7店舗ですが、秋田県内に6店舗、岩手県内に2店舗、宮城県内に5店舗のマルホンカウボーイを運営おり、薄くて広い店舗網です。他にもホームセンターやダイエーなども何店舗か運営しています。
- 運営会社の本間物産の「本間」は、江戸時代の酒田の豪農・庄屋の酒田本間家に由来しています。日本一の大庄屋とも言われ、「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」という言葉は(少なくとも山形県では)有名です。その本間家が戦後の農地改革によって大打撃を受けたあと、その本間家の財産管理運営にあたっていた「信成合資会社」が農機具や肥料などの販売を始め、そこから独立して1963年に「本間物産株式会社」を設立したのが会社の始まりです。その後、1981年には「酒田マルホン」をオープンさせ、ホームセンター事業に乗り出し、東北・北関東に店舗網を急拡大させましたが、業績が悪化して1990年に倒産しました。その後、北海道でスーパーマーケットを運営していた「株式会社カウボーイ」に子会社化され、支援を受けて再建し、「マルホン」は「マルホンカウボーイ」となり、ホームセンターからスーパーマーケットへと業種を転換させました。しかし2000年代にはカウボーイも業績が苦しくなり、2008年に本間物産はカウボーイから秋田県の「株式会社伏見屋」に売却されました。現在、本間物産は伏見屋の子会社となっています。伏見屋はもともと酒類販売業を営む会社でしたが、近年は経営の傾いたスーパーをどんどん買収して拡大しているようです。
- カウボーイハットと牛の角のマークが有名です。
- 伏見屋グループで使われている「おさいふカード」というポイントカードがあります。
第10位 ト一屋(7店舗)
- 運営会社:株式会社ト一屋
- 本社所在地:山形県酒田市東町2-2-1
- 公式サイト:http://www.toichiya.co.jp/
- 県内展開エリア:庄内(酒田市のみ)
- 県内7店舗 1市町村/全35市町村
<ト一屋について>
- 第10位タイは、酒田の老舗ご当地スーパーの「ト一屋」です。「一」は長音ではなく、漢字の1で、「といちや」と読みます(私は最初「とーや」と読んでました)。酒田市中心部に7店舗を構えています。
- 1948年に酒田市中町で創業し、少しずつ店舗数を増やしていったようです。1962年には秋田県に進出して子会社の「秋田ト一屋」が秋田県内でも「秋田ト一屋」を運営していましたが、2001年に倒産し、秋田ト一屋は秋田市のドジャース商事の子会社となって「ドジャース」という店名になっているそうです。
- おーばん・主婦の店鶴岡店と同様、CGCグループに加盟しています。
第12位 キムラ(6店舗)
- 運営会社:株式会社キムラ
- 本社所在地:山形県米沢市春日1丁目7-77
- 公式サイト:https://www.y-kimura.co.jp/
- 県内展開エリア:置賜
- 県内6店舗 2市町村/全35市町村
<キムラについて>
- 第12位は、米沢のご当地スーパー「キムラ」です。米沢市に5店舗、おとなりの高畠町に1店舗を展開しています。「生鮮・安心・親切」のナンバーワンを目指しているとのことです。
- 創業は1946年、株式会社キムラは1988年の設立だそうです。それ以上の情報は公式サイトにありませんでした・・・ 社長は店名のとおり木村さんのようです。
- 「さくらんぼカード」というポイントカード(プリペイド式電子マネー)があります。
第13位 フードセンターたかき(4店舗)
- 運営会社:株式会社たかき
- 本社所在地:山形県天童市交り江1-7-17
- 公式サイト:http://www.pink-kuzira.com/
- 県内展開エリア:村山
- 県内4店舗 3市町村/全35市町村
<フードセンターたかきについて>
- 最後に紹介するのは村山地域に4店舗を構える「フードセンターたかき」です。本社は天童市にある交り江店に併設されています。
- 1900年に天童市のおとなりの河北町溝延で干物の行商を始めたのが始まりとのこと。1934年に同地に店舗を構え、1978年には天童市に進出し、1989年には寒河江市に進出しています。2012年には山形市に進出する一方で、2017年には創業の地の溝延店を閉店しています。
- イメージキャラクターは巨大なピンクのくじらです。公式サイトのURLもpink-kuzira.comです(「たかき」とすら入っていない・・・)。「ピンクくじら」は2012年に商標登録されているそうです。
- 小規模チェーンには珍しく、スマホアプリがあります。
- オール日本スーパーマーケット協会(AJS)に加盟しており、「くらし良好」の商品を買うことができます。
ここまで、山形県のスーパーマーケット店舗数ランキングを紹介してきました。いかがでしたか。表にまとめると以下のようになります。
順位 | 店名 | 県内 店舗数 | 県内 市町村数 | 本社 所在地 | 展開エリア |
---|---|---|---|---|---|
1位 | ヤマザワ | 44店 | 18 | 山形市 | 村山・置賜・庄内・最上 |
2位 | イオン/マックスバリュ/ザ・ビッグ | 31店 | 16 | 秋田市 | 村山・庄内・最上・置賜 |
3位 | ヨークベニマル | 22店 | 11 | 郡山市 | 村山・置賜・最上 |
4位 | おーばん | 20店 | 11 | 天童市 | 村山・置賜 |
5位 | 業務スーパー | 12店 | 10 | 加古川市 | 村山・置賜・庄内・最上 |
6位 | コープ/こぴあ | 11店 | 3 | 鶴岡市 | 庄内・村山 |
7位 | 週末びっくり市 | 9店 | 8 | 天童市 | 村山・置賜・最上・庄内 |
7位 | Aコープ | 9店 | 4 | 横浜市 | 庄内 |
9位 | 主婦の店(ふ~しゃ) | 8店 | 1 | 鶴岡市 | 庄内 |
10位 | マルホンカウボーイ | 7店 | 5 | 遊佐町 | 庄内・最上・置賜 |
10位 | ト一屋 | 7店 | 1 | 酒田市 | 庄内 |
12位 | キムラ | 6店 | 2 | 米沢市 | 置賜 |
13位 | フードセンターたかき | 4店 | 3 | 天童市 | 村山 |
実を言えば、私が実際に買い物したことがあるのは13チェーンのうち8チェーンだけで、残りは入ったことがありません。今年の目標にしたいと思います。
ちなみに、上記に記載したものの他に、県内に本店があって、2店舗だったスーパーには、以下のものがあります。
- マルシェゴーノメ(郷野目ストア)【新庄市・真室川市】
- ベル【山辺町・河北町】
- 元気市場たかはし/moh’z【山形市】
- 山形清分【山形市・南陽市】
また、県外に本店があって、多店舗展開しているものの、山形県内に2店舗以下しかないスーパーには、以下のものがあります。
- ジェイ・マルエー【本社:秋田市】【県内店舗:鶴岡市2店舗】
- コストコホールセール【日本法人本社:千葉県木更津市】【県内店舗:上山市1店舗】
- サトー商会【本社:仙台市】【県内店舗:山形市1店舗】
- ビフレ【本社:秋田県大仙市】【県内店舗:新庄市1店舗】
そして、1店舗だけで運営している(チェーン店ではない)スーパーマーケットも、県内にはたくさんあるということが分かりました。ただ、その大半は私も行ったことがなく、ホームページ等もないため、店内の品揃えがどのようなものであるかが分からないため、ここには掲載しないこととします。「○○ストア」や「○○商店」という店名の場合、スーパーのこともあれば、酒屋・青果物店・鮮魚店・精肉店・仕出弁当店などの可能性もあるためで、今回調べながら、スーパーマーケットの定義って何なんだ・・・と思いました。まあ、私の訪れたことのあるところで言えば、朝日町の「ヒグチ」や、三川町の「ラコス」、酒田市の「ストアー三吉」なんかはスーパーマーケットと呼んで差支えないと思うのですが。とにもかくにも、たくさんあって調べきれないので、全て列挙するのはやめました。
ということで、いかがでしたでしょうか。感想や思い出話もお待ちしています。まあ、スーパーというのは開店・閉店の激しい世界なので、数年後にはこのランキングも激変しているかもしれませんね。私としては、今後も山形県ネタ(特に、県内4地域比較ネタ)を探して書いていきたいなと思っています。ではでは。