真夏の鳥海ブルーライン。

 今回は普通の観光道路を紹介。ツーリングマップルにも「日本屈指の極上路!」という注釈が付く「鳥海ブルーライン」は、山形県飽海郡遊佐町と秋田県にかほ市を結ぶ山岳観光道路である。山形県・秋田県にまたがる鳥海山(ちょうかいさん)を途中まで登り、県をまたいで、下山する。1970年に開通した当初は有料道路であったが、2001年には無料開放された。山形県側は「山形県道210号鳥海公園吹浦線」、秋田県側は「秋田県道131号鳥海公園小滝線」という県道である(県境で別路線に分かれているというのはけっこう珍しい?そうでもない?)。

 このご時世、他者の接触を自粛している状況下で、ストレス発散はひたすらドライブをするしかない。令和3年8月7日、「せっかくの夏なので、何か夏っぽいことがしたい」「夏といえば海!」ということで、庄内を訪れた私は、これまで近くまで幾度となく行きながらもなんとなくスルーしてきた鳥海ブルーラインを走ってみることにした。

 山形側の起点(県道としては終点)は、山形県飽海郡遊佐町、日本海すれすれを通る国道345号との交点である。

 この起点のすぐ近くに「十六羅漢岩」という観光スポットがある。私も子どもの頃に海水浴のついでに何度か来たことがある。日本海の海岸の岩に、16(くらい?)の仏像が彫ってあるのだ。駐車場があり、遊歩道が整備されている。

十六羅漢岩の遊歩道から。右に写る道路は国道345号。
これが日本海とは思えないような(失礼)さわやかな風景。
よーく見ると、岩に仏像がたくさん彫ってあるの分かりますか?あと、手前の砂場に賽の河原みたいに石が積んであるのはなんなの?

 そんなこんなで鳥海ブルーラインを走る。道路自体はずっと2車線でとても走りやすい(カーブはきついが)。さすがは元有料道路だな、という感じがする。この道路は完全に山に登って下りる観光道路であり、この道路を通らずとも海沿いを走って簡単に秋田県へと入ることができる。よって、ここを走る車はほぼ100%が観光目的か登山目的である。

 山形県側、標高がほぼ1000mのところに「大平展望台」がある。

大平展望台の駐車場。右にちらっと見えているのが鳥海ブルーライン。
山形県側、庄内平野と日本海。
秋田県側。雲がちょっと多めで、海と空が一体化している。

 大平の駐車場を過ぎると、しばらく等高線にほぼ沿うような形で標高1000m~1100mの間を進み、県境を越えて秋田県へ入っていく。秋田県側には「鉾立駐車場」があり、ここは登山道の入口にもなっている。

駐車場に人は少なかったが、車は多かった。みな登山しているのだろうか・・・
ここも道路と海がいい感じ。

 そして秋田側へ下山。下山中も絶景でした。ツーリングマップルの「日本屈指の極上路!」の注釈は伊達じゃない!

とても気持ちがいい。

 ちなみにこの時期、冷房をつけたまま窓を開けるとアブが入ってくるので注意が必要だ(ここまで高い標高だとそうでもないが)。

 終点は、秋田県にかほ市象潟町小滝の秋田県道58号象潟矢島線との交点である。T字路になっており、直進と右折が県道58号である。気づかずに直進すれば、そのまま58号を通って日本海東北道の象潟ICを経由して海沿いの国道7号へと出られる。

 余談だが、この鳥海ブルーラインの終点交差点のところの青看板には、右折方向に「鳥海グリーンライン」という表示がある。このブルーラインをいかにも意識したようなネーミングの「鳥海グリーンライン」であるが、既存の県道や市道(?)などを継ぎはぎして通称名を付けたものであるようだ。ただ、案内が丁寧で、曲がり角で曲がらなけばいけない場所の青看板には必ず「鳥海グリーンライン」という表示がなされていて迷わないようになっているのだ。今回は丁寧にはたどらなかったが、今度行ったときはこちらの丁寧なレポもしてみたい。

 その鳥海グリーンラインの途中、県道312号長岡冬師城内線の途中、下の地図の地点(住所は、にかほ市伊勢居地)から南に入ると、風車の作業道のような道路に入ることができる。高原地帯の風車を真下から眺めることができるほか、作業道の終点には展望台のような場所もあり、鳥海山の写真を撮ることもできる。

風車の間をすり抜けていく。テンション上がる。
風車と鳥海山。日本じゃないみたいだ。

 ということで、今回は以上。今回は道路というよりも、景色に普通に感動してしまったので、道路の写真をあまり撮っていなかったなあと後で反省した。そしてこの日は天気がよかったのがよかった。これまで、私の中では「日本海=曇天」というイメージがどうしても強く、写真を撮る気にもあまりならなかったのだが、青空だとやはり写真に映える。

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