一般県道・最上小野田線を走破。【前編】

 前回の記事の続き。山形県尾花沢市の道の駅尾花沢「ねまる」の駐車場で一夜を明かし、令和3年6月20日(火)となった。

 なぜ、尾花沢で一夜を過ごしたのか。今回のメインターゲットは山形県最上郡最上町と宮城県加美郡加美町とを結ぶ、一般県道最上小野田線(山形県道・宮城県道262号)にしようと考えていたからだ。

 起点は最上町大字向町。最上町の中心部である。天下の直轄国道、国道47号が東西に走っている。その国道47号のセブンイレブンのある十字路が起点である。JR陸羽東線の最上駅のすぐ近く。そこから南下する。

 400mほど進んだところで右折する。(直進すると、山形県道・宮城県道63号最上鬼首線に入り、北へ進路を変えて花立峠を越えて宮城県の鬼首スキー場のほうへ抜けられる。)この400m区間は、63号と262号の重複区間であるようだが(そしてそれが自然だと思うが)、地図によってはこの区間を262号の単独区間として表示しているものもあるので、よく分からない。主要地方道の起点が国道47号との交点でなく、一般県道の262号との交点ってのはおかしいと思うのだが・・・でも、国道47号の青看板には262号のヘキサしか表示がなかった。まあ青看板なんて間違っているときもよくあるのでね。また、もしかすると、この400m区間は63号の単独区間という可能性もある。よく分からない。 

例の400m区間が終わり、右折するところの青看板。直進すると鬼首へ行ってしまう。
最初はこんな感じでいい道。

 少し進むと、満沢(みつざわ)という地区を通る。基本的には2車線なのだが、ところどころ集落内で1車線になる。「あはは、これ、県道かい?」という感じになるが、まあ一般県道だし(てか、まあ主要地方道でもこういうのはよくあるよね)、特に驚くことでもなかろう。

満沢地区にて。

 しばらくすると、南北に走る県道28号尾花沢最上線にぶつかる。ここを左折し(北東へ進み)、少しの間、この格上の道路と重複する。

 尾花沢最上線に重複しながら、赤倉温泉スキー場のわきを通り、観光地である赤倉温泉を通る。温泉街の雰囲気になってきたところで、控えめな青看板が登場する。その交差点で県道28号と分かれ、262号は右折して東進する。

ちいさな青看板。ここで262号は右折。
右折したところ。通行止めになりやすい悪路の前にあるアイテムとしておなじみの「道路情報」の看板がある。

 しばらくは2車線のいい道がつづく。そんな中、怪しい看板が。

 大型車通行止めか冬期閉鎖かなんかの看板かと思ったら、なんと「ダムに水がたまるとこの県道が水没する」という衝撃的な内容。まあ大雨で通行規制が敷かれる、と考えればよくある規制なのだが。

 さらにもう少し行くと「砂利道・幅員狭小区間」の予告看板が登場。「砂利道」って書いてある看板は何気に珍しい気がする。

 そんなこんなでダムに到着。駐車場に車を停めてダムを見てみた。なお、管理事務所は閉まっていて、トイレも使えなかった。ダムカードは配付しておらず、ダムカードとの交換券が置かれていた。その交換券を持って交換券に書いてある施設(国道47号沿いにあるようだ)に持っていくとダムカードをもらえるらしい。

 流水型ダムというのは、洪水調節という目的のみで建設されるもので、ダムの下のほうに大きく穴があいているダムということだ。普段はその穴から普通に(ダムがない川と同じように)水が流れており、魚なども通ることができる。豪雨時には、その穴からしか水が流れないので、大量の水が流れすぎることがなく、洪水防止に役立つというのだ。

管理事務所?のわきへ到着。
堤体を下流側から望む。この上にも橋の下に穴が開いているが、ここを水がこえるようなときには、もう大洪水を覚悟しなければいけないだろう。普段水が流れている穴は、下にありすぎてここからは見えない。
堤体を上流側から望む。この日は洪水の心配などまったくいらない天気。水はまったくたまっていない。
上流部。
なんと2020年3月にできたばかりだそうだ。できたてほやほや。
ダム名が書かれた石碑の裏には、ダム建設に至る過程がまとめられていた。
管理事務所のわき、県道にはゲートがついていて、湛水時には県道が封鎖される。

 というわけで、前編はここまで。次回、いよいよ「砂利道・幅員狭小区間」へ。そして県境の峠(田代峠)へ。

中編へつづく。

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